(取引目的評価の事例)
証券業を営む上場会社と非上場会社の共同株式移転による経営統合における統合比率を算定しました。
業種が証券業であったため、業績の将来予測が困難であることから、インカム・アプローチは採用しないものとし、上場会社についてはもっぱら市場株価法により、非上場会社についてはもっぱら類似会社評価法により、それぞれの一株当たり株式価値を評価し、統合比率を算定しました。
非上場会社側の評価においては、非流動性ディスカウントを検討しております。
システム開発を主要な業務とする上場会社と非上場会社の合併における合併比率を算定しました。
上場会社は、DCF法及び市場株価法により、非上場会社は、DCF法及び類似会社比較法により、それぞれの一株当たり株式価値を評価し、統合比率を算定しました。
非上場会社側の評価においては、非流動性ディスカウントを検討しております。
電気設備業の3社(上場会社2社、非上場会社1社)の合併比率を算定しました。
算定アプローチとして、インカム・アプローチ(DCF法)、アセット・アプローチ(時価純資産法)、マーケット・アプローチ(上場会社は市場株価法、非上場会社は類似企業比較法)を採用しました。
非上場会社については、非流動性ディスカウントを検討しております。
また、親会社グループの最終持株比率を配慮しコントロール・プレミアムの設定を検討しております。
このほか、多数の合併・経営統合における比率算定業務を実施しております。
小売業を営む上場会社の子会社3社を一括売却する際、対象3社の連結ベースの株式価値の算定を行うこととなりました。
採用したアプローチは、インカム・アプローチ(DCF法)、マーケット・アプローチ(類似会社比較法)、ネットアセット・アプローチ(修正純資産法)としております。
サブ連結は実施していなかったことから、全グループの連結精算表をもとに対象3社のサブ連結貸借対照表を作成し、類似会社比較法及び修正純資産法の適用の基礎資料と致しました。
また、会社ごとに作成されている事業計画をもとに内部取引の消去等を行い、3社連結ベースの事業計画を作成し、DCF法適用の基礎資料としております。
(会計処理目的評価の事例)
人事関連を中心としたコンサルティング事業を展開する上場会社が、国内非上場企業より心理学の研究結果を応用したコンサルティングサービス事業を事業譲渡により取得したケースにおいて、「企業結合に係る会計基準」に定める取得原価の配分計算を実施いたしました。
事業の特性上、譲渡対象事業は有形資産をほとんど有しておらず、無形資産とのれんのみの評価となりました。再調達原価法、ロイヤリティ免除法、超過収益法等に基づき、償却済みソフトウェア、顧客リスト、ロイヤリティ契約、のれん等を認識し、取得原価を配分しました。
評価の過程で監査法人との協議を進め、監査対応支援を合わせて実施しました。
サービス業を展開する上場会社が、通販事業を営む非上場会社の全株式を取得したケースにおいて、「企業結合に係る会計基準」に定める取得原価の配分計算を実施いたしました。
有形資産は時価と簿価に重要な乖離を生じておらず、新たに顧客リスト、商標権、受注残、のれんを認識し、ロイヤリティ免除法、超過収益法等により取得原価を配分しました。
評価の過程で監査法人との協議を進め、監査対応支援を合わせて実施しました。
米国企業(NY上場)の日本の子会社が、日本の非上場会社より高精密フォトマスク、精密スクリーン製版の製造及び販売、並びに精密エッチング加工及びその加工製品の販売、電気的スイッチ(開閉器)、ターミナル(端子)、コネクター(接続子)、回路基盤及びその他の大量販売用の接続装置の製造及び販売等の事業を事業譲渡により取得しました。
弊社はM&Aプロジェクトにあたり対象企業の価値算定を実施しました。現状のままでは過剰債務の結果、株式価値はほぼゼロ評価となるが、M&Aにおける買主が有する顧客ベースに製品を供給できれば企業価値が大幅に向上可能であることを検証し、投資価値の評価を実施しました。
対象会社は特許権、顧客基盤などの無形資産を有していたためにM&Aのクロージング後にFAS141に基いて無形資産およびのれん(Goodwill)の評価を実施しました。
日本で製造業を営む会社を中国企業が取得しました。買い手の中国企業がIPO準備のため国際会計基準を適用することとなり、上記の企業結合取引における取得原価配分業務が必要となりました。
弊社は対象企業の取得原価配分を実施しました。
対象会社は法的整理を経て経営再建途上にあり、赤字計上が続く状態であったため、識別可能な無形資産はなく、機械装置を中心とする有形資産の公正価値評価が中心となりました。
不動産については鑑定評価及び路線価に基づくものとし、機械装置については経済的残存耐用年数に基づき陳腐化率を推定し、再調達原価法によって評価を行いました。
弊社は、不動産関連事業、サービス業、食品製造業その他多数の上場会社様の税制適格ストック・オプション(退職金型を含む)のブラック・ショールズモデルに基づく公正価値評価を実施しております。
株式公開を目指す会社オーナーよりベンチャー・キャピタルから資本を受入れるにあたり新株予約権を引受けることにより潜在的な持株比率を維持したいとの要請がありました。
しかし、無償での新株予約権の付与の場合には株式公開時に新株予約権を行使するにあたって、新株予約権行使者に課税所得が発生することになる問題点が指摘されておりました。
そこで、時価による新株予約権の発行の場合には、新株予約権保有者は行使によって取得した株式の売却時まで課税が繰延べ可能となることから、非公開会社が発行する新株予約権の公正価値を類似公開会社の株式データを利用することにより実施致しました。
投資ファンドより、会計処理のため四半期ごとに保有する劣後株式の時価評価を受任いたしました。
評価対象は、民事再生法適用中の国内上場企業の劣後株式でした。当該劣後株式は、一定期間経過後普通株式に転換して市場で売却することが可能とされていたことから、当該劣後株式価値を価格修正条項付きコール・オプション価値と債権価値に分解し、前者をモンテカルロ法により、後者をDCF法により評価致しました。
ファンドの年度決算の際の監査において、監査法人に対する評価ロジックと評価方法の説明を実施し、監査対応支援を合わせて実施しました。
金融業を営む株式会社より、会計処理のため四半期ごとに保有する仕組債の時価評価を受任致しました。
評価対象は、コーラブル条項付のデュアルカレンシー債6銘柄でした。
各債権の償還条項に基づくモンテカルロ・シミュレーションに基づき評価を実施いたしました。
投資ファンドより、投資先非上場会社株式の四半期ごとのDCF法による時価評価及び監査対応支援を受任致しました。
事業計画がアップデートされる都度、将来キャッシュ・フロー予測を見直し、適切な市場パラメーターを用いて評価を実施するとともに、年度末監査において監査法人との質疑応答対応、諸前提の適切性に関する討議の支援を実施いたしました。
(法務目的評価の事例)
非上場会社によるTOBによる全株式の取得に賛成することを検討している上場企業より、スクィーズアウト時の反対株主の買取請求を想定した買取価格の試算を受任致しました。
近時の反対株主による買取価格決定訴訟の判例とTOBプレミアムの事例を参考に、要求されるであろうプレミアム水準を試算いたしました。
非上場会社が企業集団全体の事業再構築の一環としてグループ内の1会社(非上場)を売却する準備として、売却対象会社の少数株主のスクィーズアウトを実施することとなりました。
弊社は、反対株主による買取価格決定訴訟が提起されることを想定し、類似事件の判例を参考に買取価格の算定を実施いたしました。
加えて、実際に訴訟が提起されたのち、反対株主が提出した価格算定書に対する反論書の作成を実施いたしました。
ある非上場会社において、反体制派の株主から、過去に会社が実施した自己株式買取価格が著しく不当であったために会社に損害を与えたとして株主代表訴訟を提起されました。
弊社は、会社側より、当該自己株式買取価格が妥当であったことを証明する評価書の作成を受任致しました。
類似事件の判例を参考に、DCF法と時価純資産法の折衷法による評価を実施し、買取価格が適正であったことの証拠資料として評価書を法廷に提出致しました。
上場会社創業者の同族関係者が離婚を行うに当たり、財産分与の範囲を確定する手続きの一環として、結婚前に取得し結婚後に行使した新株予約権の婚姻届提出日における公正価値の算定及び婚姻期間中の権利行使による利益の算定を行いました。
米国における遺産税に関する不服訴訟において、税務当局に提出するため、相続した日本の非上場企業株式の相続時点における公正価値評価を行いました。
破産手続き中の会社から収益性のある一部事業を譲り受けようとする会社より、破産管財人に対して適正価格での事業譲渡であることを説明するための対象事業の第三者評価書の作成を受任致しました。
負債の引受を対価として取引が行われたため、譲渡対象事業は債務超過状態であったため、もっぱらインカム・アプローチに基づく評価を行い、収益還元法に基づく公正価値の評価を実施いたしました。
公開企業2社が持株会社を設立して経営統合を実施する際のデューデリジェンスを実施しました。
デューデリジェンス対象企業は日本国内に本社及び子会社2社、韓国、シンガポール等に子会社を有していました。
デューデリジェンスは基本的にメールを使用し、経営者インタビューを時折交えて実施しました。
全てのQ&AがFA経由であったため日数を要しましたが、1ヶ月程度でデューデリジェンスを完了し、無事経営統合が公表されました。
非公開企業が公開企業の子会社の展開する電子計測器製造事業を事業譲渡により取得する際のデュー・デリジェンスを実施しました。
譲渡対象事業に属する資産の特定、共通費の適切な配賦を含む譲渡対象事業の収益力の分析を中心に実施しました。
譲渡対象資産の適正な時価の算定もあわせて実施しました。
事業会社のM&A・経営統合における財務・事業デュー・デリジェンス、ファンドによる投資意思決定時の財務デュー・デリジェンス等について、多数の事例がございます。
上場企業がノンコア事業を会社分割により分離し、MBOによるスピンアウトを計画しました。
弊社はMBOのスポンサーへの提示用の、スピンアウト後の将来業績予想を作成しました。
分離対象事業に属する資産・負債の特定、共通費の適切な配賦、スピンアウトに伴う収支構造の変化の検討を経て、将来3期分の予想連結損益計算書、予想連結貸借対照表、予想連結キャッシュ・フロー計算書を作成致しました。
全世界で自動車部品の製造販売を行う米国非上場企業がIPOを計画しました。
上場準備の一環として全社事業計画を策定するに当たり、日本の子会社の事業計画の検証を海外提携先ファーム経由で受任致しました。
過去の実績との対比、外部機関の需要予測レポートとの比較によるシナリオ分析、完成車メーカーとの交渉状況の検討、その他諸前提の検証等から計画の合理性を検討し、英文による報告書を提出致しました。
ジャスダックに公開していた不動産開発業者の私的整理及び民事再生におけるアドバイザリーを実施いたしました。スポンサー選定業務等を遂行し、民事再生の認可決定に貢献しました。
地方ノンバンクの私的整理に関与し実態バランス・シートの作成を実施しました。また、私的整理スキームの策定等のアドバイスを行いました。
非上場会社(卸売業)の金融機関に対する融資継続交渉にあたり、資産売却・経費削減を中心とする事業再構築計画を作成し、計画の実施、不採算子会社の整理を継続的に支援いたしました。
非上場会社(製造業)が中小企業事業再生支援協議会に借入金のリスケジュールのあっせんを申請したケースにおいて、専門家アドバイザーとして財務・事業デュー・デリジェンスの実施、事業計画策定支援、事業計画の検証業務等を実施いたしました。