リスクフリーレート

リスクフリーレートとは、デフォルトリスク(債務不履行リスク)のない投資市場において適用可能な収益率である。無リスク資産に対する投資において得られる収益率であり、一般的に日本国を含む主要国長期国債はリスクフリーであるといわれる。

株式評価に際して、株主資本コスト算定で使用されるリスクフリーレートは一般的に日本では10年物の国債の利回りが使用される。なお、リスクフリーレートの算定には過去の平均値をとる考え方もあるが、株式評価においては評価基準日時点における国債利回りをリスクフリーレートとして採用する。

10年物国債金利情報は、Bloombergなどの金融情報ベンダーから入手する他、財務省の国債金利情報のサイトからも入手可能である。

平成28年1月に導入された日本国政府のマイナス金利政策の結果、10年物の国債レートは、マイナス金利となっている時期もある。これに関しては下限値を0とするもしくはマイナス金利を適用するという考え方がある。なお、株主資本コスト算定時にリスクフリーレートは使用されるため、マイナス金利の影響は市場リスクプレミアムによりカバーされるという考え方が一般的である。